各種メモリカードにデータを保存する設定を行います。
SDカードをサポートしている機種を使用する場合、「CF」/「CFカード」の表示は「SD」/「SDカード」に置き換わります。
バックアップメモリ(SRAM)内に格納されたデータを外部ストレージに保存するかどうかを指定します。保存する場合、[保存先]を[CFカード](または[SDカード])、[USBストレージ]から選択します。
コントロールワードアドレス
データの書き出しをコントロールするアドレスです。指定したアドレスから連続2ワード分を使用します。32ビットデバイスを指定した場合、下位16ビットのみ使用されます。
ファイル番号を指定してから、アドレスにコマンドを書き込みます。
コマンドとステータス
ファイル番号を指定してからコントロールアドレスにコマンドを書き込むと、データを指定した保存先へ書き出します。処理を行った結果(ステータス)がアドレスに反映されます。
コマンド
データ |
内容 |
---|---|
0001h |
ファイリングデータ |
0002h |
GP-PRO/PB III for Windows専用ロギングデータ(互換用)*1 |
0003h |
GP-PRO/PB III for Windows専用折れ線グラフデータ(互換用) |
0004h |
GP-PRO/PB III for Windows専用データサンプリングのデータ(互換用) |
0005h |
ブロック1のアラーム履歴データ |
0006h |
ブロック2のアラーム履歴データ |
0007h |
ブロック3のアラーム履歴データ |
0008h |
ブロック4のアラーム履歴データ |
0009h |
ブロック5のアラーム履歴データ |
000ah |
ブロック6のアラーム履歴データ |
000bh |
ブロック7のアラーム履歴データ |
000ch |
ブロック8のアラーム履歴データ |
0020h |
GP-PRO/PB III for Windows専用ロギング(ループ動作)の自動保存開始(互換用)*2 |
0021h |
GP-PRO/PB III for Windows専用ロギング(ループ動作)の自動保存終了(互換用) |
*1 CSVファイルのフォーマットは、共通設定[サンプリング設定]の[表示/CSV保存]タブの設定内容に従って出力されます。ただし、日付フォーマットはyy/mm/dd固定です。
保存されるサンプリンググループ番号は「1」固定です。指定したファイル番号がすでに存在していた場合は、上書きで保存されます。
*2 指定したファイル番号がすでに存在していた場合は、そのファイルに追加で書き込まれます。
ステータス
データ |
内容 |
---|---|
0000h |
正常終了 |
0100h |
書き込みエラー |
0200h |
外部ストレージが挿入されていない CFカードカバーが開いている SDカードが書き込み禁止になっている |
0300h |
書き込みデータが存在しない(データが設定されていない) |
0400h |
ファイル番号エラー(ファイルの番号が指定範囲を超えている) |
0500h |
コントロールワードアドレスへのコマンド書き込みと、Pro-Server EX、GP-Viewer EXもしくはEtherマルチリンクからバックアップメモリ(SRAM)へのアクセスが同時に発生。 再度コントロールワードアドレスへコマンドを書き込んで、処理を行ってください。 |
2000h |
GP-PRO/PB III for Windows専用ロギング(ループ動作)の自動保存に対する正常応答(互換用) コントロールアドレスの値がこの値の間、自動保存モードが継続されます。値が変更されると自動保存を終了します。 |
GP-PRO/PB III for Windowsで作成したプロジェクトファイルを変換すると、ロギングデータは、サンプリンググループ番号1に、折れ線グラフとデータサンプリングのデータは2~64にそれぞれ格納されます。そのため、指定したコントロールワードアドレスのコマンドに0002hを書き込むとグループ番号1のデータが、0003hまたは0004hを書き込むと2~64のデータが保存されます。
ファイル番号
ファイル番号を0~65535(ファイリングデータの場合は1~8999)で指定します。
ファイル番号を指定することにより、自動的にファイル名が決まります。
例えば、ファイル番号を「2」としてブロック1のアラーム履歴データ保存のコマンドを書き込むと、外部ストレージの[ALARM]フォルダ内に、ファイル名「Z100002.CSV」としてデータ出力されます。
ファイルの保存先フォルダとファイル名については、以下を参照してください。
ファイリングデータは、バックアップメモリ(SRAM)に格納されている1フォルダ分を1つのファイルとして保存します。
保存先フォルダ分割設定
クリックすると次のダイアログボックスが開きます。
保存先フォルダ分割機能に対応している機種は以下を参照してください。
1.5 機種別サポート機能一覧
外部ストレージの保存先フォルダをファイル数で分割する
アラーム履歴データとサンプリングデータの保存先フォルダを分割するかどうかを指定します。
[1フォルダ内ファイル数]で指定したファイル数分を1つのフォルダとしてまとめて管理できます。
例) [1フォルダ内ファイル数]を「100」とし、ブロック1のアラーム履歴データを保存した場合
フォルダ |
保存されるファイル |
\ALARM\00000 |
Z100000.CSV ~ Z100099.CSV |
\ALARM\00001 |
Z100100.CSV ~ Z100199.CSV |
: |
: |
\ALARM\00655 |
Z165500.CSV ~ Z165535.CSV |
ファイルの保存先フォルダとファイル名については、以下を参照してください。
5.7.1 保存先フォルダとファイル名について
設定はアラーム履歴データとサンプリングデータの両方に適用されます。どちらか一方のフォルダのみを分割したり、別々のファイル数を設定することはできません。
1フォルダ内ファイル数
1フォルダ内に保存するファイル数を、[50]、[100(推奨値)]、[150]、[200]、[250]、[300]、[350]、[400]、[450]、[500]から選択します。
[100(推奨値)]を選択すると、フォルダを分割しない場合に比べてファイル保存処理にかかる速度が速くなります。
ファイル番号から保存先フォルダが自動的に割り出されます。実際の分割フォルダ内のファイル数をカウントするものではないため、設定したファイル数以上のファイルがフォルダ内に存在することがあります。
例えば[100(推奨値)]を選択し、アラーム履歴データのブロック1~8のすべてを保存した場合、1つの分割フォルダ内には800個のファイルが保存されます。
また、共通設定[サンプリング設定]で[ファイル名に日時を付加する]にチェックを入れたことで同じファイル番号のファイルが複数ある場合や、手動で他のデータを分割フォルダ内に移動またはコピーした場合など、指定したファイル数に関係なく保存されます。
CFカード空き容量/SDカード空き容量
CFカード/SDカードの空き容量を内部デバイスに格納するかどうかを設定します。空き容量の目安がわかります。
空き容量格納アドレス
CFカード/SDカード空き容量を格納するアドレスを設定します。
ダイレクトアクセス方式の場合、先頭アドレスはLS20~LS2031、またはLS2096~8999、もしくはUSR0~USR29999の範囲内で1つ設定します。
メモリリンク方式の場合、先頭アドレスは20~2031、または2096~8999、もしくはUSR0~USR29999の範囲内で1つ設定します。
設定されたアドレスに0~65535(FFFFh)の範囲で値を格納します。格納される値の単位はKバイトです。
CFカード/SDカードが挿入されていない場合は正常に空き容量を確認できず、0Kバイトとして表示されますのでご注意ください。
格納される空き容量はあくまでも目安としてください。空き容量分のデータを保存できない場合もあります。
空き容量が65535(FFFFh)Kバイトを超える場合は、LSエリアの値は65535(FFFFh)となります。
USBストレージ空き容量
USBストレージの空き容量を内部デバイスに格納するかどうかを設定します。空き容量の目安がわかります。
空き容量格納アドレス
USBストレージの空き容量を格納するアドレスを設定します。
ダイレクトアクセス方式の場合、先頭アドレスはLS20~LS2031、またはLS2096~8999、もしくはUSR0~USR29999の範囲内で1つ設定します。
メモリリンク方式の場合、先頭アドレスは20~2031、または2096~8999、もしくはUSR0~USR29999の範囲内で1つ設定します。
設定されたアドレスに0~65535(FFFFh)の範囲で値を格納します。格納される値の単位はKバイトです。
USBストレージが装着されていない場合は正常に空き容量を確認できず、0Kバイトとして表示されますのでご注意ください。
格納される空き容量はあくまでも目安としてください。空き容量分のデータを保存できない場合もあります。
空き容量が65535(FFFFh)Kバイトを超える場合は、LSエリアの値は65535(FFFFh)となります。
SRAM自動バックアップ
バックアップメモリ(SRAM)内のすべてのデータをCFカード/SDカードに自動で転送するかどうかを設定します。
SRAM自動バックアップの機能が使用できる機種については、以下を参照してください。
1.5 機種別サポート機能一覧
SRAM自動バックアップの機能を使用する場合の制限については、以下を参照してください。
5.6.4 SRAM自動バックアップの制限事項
CFカード/SDカードにバックアップされたデータを表示器に戻したい場合は、以下を参照してください。
「保守/トラブル解決ガイド」 - M.17.7.2 転送
- CF->SRAMの転送/SD->SRAMの転送
SP5000シリーズ(スタンダードボックスを除く)をご使用の場合はシステムカードに転送することもできます。
ボックスモジュールが破損し、使用していたシステムカードを別のボックスモジュールに差し替えた場合
ボックスモジュールとシステムカード内のシステム情報が一致していない場合は、ボックスモジュール内のバックアップメモリが初期化されます。その際、システムカード内にバックアップメモリのデータが存在すると、そのデータを利用してバックアップメモリが復元されます。
システムカード内のデータが故障し、あらかじめバックアップしておいたシステムカードに差し替えた場合
ボックスモジュールとシステムカード内のシステム情報が一致している場合は、ボックスモジュール内のバックアップメモリは初期化されません。その際、システムカード内にバックアップメモリのデータが存在していても、ボックスモジュール内のバックアップメモリのデータが上書きされることはありません。
コントロールワードアドレス
バックアップのトリガとなるコントロールアドレスを設定します。指定したアドレスから連続2ワード分を使用します。32ビットデバイスを指定した場合、下位16ビットのみ使用されます。
コントロール
ビット0(転送トリガビット)をONにすると、CFカード/SDカードにバックアップを開始します。
ビット0とビット1をONにすると、システムカードにバックアップを開始します。
ステータス
転送が正常に完了すると、ビット0(転送完了ビット)がONします。このビットONを確認して、コントロールアドレスのビット0をOFFしてください。転送完了ビットが自動的にOFFされます。
エラーコードの詳細は次のとおりです。システムカードにバックアップした場合は、次の「CFカード/SDカード」を「システムカード」に読み替えてください。
エラーコード |
エラー名 |
詳細 |
0 |
正常終了 |
バックアップ処理が正常に終了した |
4 |
外部ストレージなし |
バックアップ時にCFカード/SDカードが挿入されていないか、CFカードカバーが開いている |
5 |
ライトエラー |
CFカード/SDカードの空き容量が足りないか、書き込み中にCFカード/SDカードが抜かれた SDカードが書き込み禁止になっている |
7 |
CFカードエラー |
CFカードが正しくフォーマットされていないか、壊れている |
転送時のタイミングは以下のとおりです。
SD/USB取り外し設定
SDカード/USBストレージの取り外しアイコンの表示方法を設定します。
SDカード/USBストレージの取り外しアイコンに対応している機種は以下を参照してください。
1.5 機種別サポート機能一覧
アイコン表示位置
SDカード/USBストレージの取り外しアイコンの配置場所を[無し]、[右下]、[右上]、[左下]、[左上]から選択します。
表示器の設置方法を[縦型]に設定している場合、アイコンは270度回転した状態で表示されます。
表示時間
SDカード/USBストレージの取り外しアイコンの表示を消去するまでの時間を0~60秒で設定します。
指定した時間が経過するとアイコンは自動的に消去されますが外部ストレージは接続されたままです。
アイコンを消去したくない場合は「0」に設定します。
USBフロントポート
SP5000シリーズを使用している場合に、ディスプレイモジュールのすべてのUSBポートを使用可能とするかどうかを設定します。
ボックスモジュールのUSBポートには影響しません。
ストレージアクセス失敗時にエラー表示しない
エラーメッセージRAAA024が発生しても、メッセージを表示しません。
*1 通信サイクルタイムとは、表示器から接続機器にデータを要求して取り込むまでの時間です。内部デバイスのLS2037にBin形式で格納されます。単位は10msです。 *2 表示スキャンタイムとは、1画面の表示と演算処理にかかる時間です。内部デバイスのLS2036にBin形式で格納されます。単位はmsです。 |