シミュレーションは接続機器と通信しないため、通信に関する情報は正しく取得されません。
したがって、通信スキャンタイムの値は常に0と表示されます。またシミュレーションの処理速度は、実際の表示器の処理速度と異なります。
部品数やアドレス数の上限数を超えて設定していてもシミュレーション上では動作する場合があります。上限数は機種によって違う場合がありますので各部品の章でご確認ください。
シミュレーション機能が動作するのは1つのプロジェクトのみです。
[プロジェクト(F)]メニューの[ユーティリティ(T)]の[エラーチェック(E)]でエラーが表示されるプロジェクトファイルはシミュレーションできません。
シミュレーションを起動すると、ご使用のOSによりWindowsファイアウォールでブロックされているというメッセージが表示される場合があります。その場合は「ブロックを解除する」を選択してそのままシミュレーションを続けてください。
シミュレーションを実行中にWindowsの[ユーザーの切り替え]を行った場合、新たにシミュレーションを起動すると多重起動となり正しく動作しません。[ユーザーの切り替え]を行う前に、シミュレーションを終了してください。
GP-Pro EXをインストールした先のパスが半角英数200文字を超える場合は、シミュレーションを起動した際に「パスが最大文字数を超えていますので起動できません」というエラーが表示され、正常に動作しません。GP-Pro EXを半角英数200文字以内のパスをインストール先として再インストールしてください。
表示器の設置方法を[ 縦型 ]に設定している場合、シミュレーションを行うと以下のように表示されます。
GP-4100シリーズ以外の場合は90度回転して表示
GP-4100シリーズ の場合は270度回転して表示
異なるプロジェクトファイルでシミュレーションを行う場合や前回と同じプロジェクトファイルでも接続機器構成が変更されたプロジェクトファイルをシミュレーションする場合は仮想接続機器のアドレスバックアップファイルが読み込まれないため、以前記憶したデータがない状態でシミュレーションが起動されます。
シミュレーションでは表示器機種の判別が行われないため、機種により設定できない機能がシミュレーション上で動作する場合があります。(例
: サウンド出力機能に対応する機種(例 : AGP-3550T)でサウンド設定が設定されているプロジェクトファイルを編集し、サウンド設定に対応していない機種(AGP-3500T)に機種変更だけ行います。このプロジェクトファイルをシミュレーションするとサウンド出力機能が動作します。ただしこのプロジェクトファイルを表示器に転送してもサウンド出力機能は動作しません。)機種別にサポートしている機能については以下を参照してください。
1.5 機種別サポート機能一覧
システム設定[本体設定]-[システムエリア設定]の[システム先頭アドレス]が設定されていないプロジェクトファイルではシステムエリアのデータ表示が行われません。
シミュレーション上でシステムエリアまたはシステム変数などを利用した時計(日時データ)の設定はできません。また共通設定[時刻更新設定]も使用できません。
DスクリプトでPLCデバイスに書き込みをする場合、表示器本体では通信時間がかかるため、すぐに書き込み結果に反映されませんが、シミュレーションではすぐに書き込み結果が反映されます。このようなPLCデバイスへの書き込みタイムラグを前提としてDスクリプトを組むとシミュレーションと表示器本体では動作が異なる場合があります。
シミュレーションを実行中に、[表示]メニューの[オプション設定]で言語の設定を切り替えようとすると、エラーメッセージが表示され切り替えができません。言語を切り替える場合は先にシミュレーションを終了してください。
シミュレーションを実行中はGP-Pro EXを終了できません。先にシミュレーションを終了してください。
シミュレーション時にバックアップメモリ(SRAM)用ファイルにバックアップされたデータはシミュレーションが終了すると消えます。
シミュレーションの動作は、操作ログには残りません。
パソコンと表示器ではファイルシステムが異なるため、外部ストレージのファイルを読み出す順番が異なります。よって、ファイルをリスト表示する機能では、パソコンと表示器では表示順番が異なる場合があります。
シミュレーションでは1つのアドレスに割り当てた複数のタグは個別のタグとして実行されます。
そのため1つのタグの値を変更しても、それ以外のタグは変更されません。
シミュレーションに対応していない機能
シミュレーションで対応していない機能は以下のとおりです。
システムメニュー
[オフライン]、[CF起動](または[SD起動])、[USB起動]、[IPアドレス]、[RGB設定]、[アドレスモニタ]、[ロジックモニタ]、[デバイスモニタ]、[ラダーモニタ]
オフラインモード
オフラインモードへの移行はできません。
印字機能
流れアラーム印字、アラーム履歴印字、サンプリング印字、CSV表示器による印字、スクリプトのプリンタ操作関数、表示器運転中画面の印刷はできません。
バーコードリーダ
バーコードリーダによるデータ読み込みはできません。
AUX出力
AUX出力はできません。
動画機能
動画表示器は表示されません。
特殊データ表示器の[ファイルマネージャ]で[動作モード]が[動画選択]の場合はファイルマネージャは表示されません。
システム設定[ビデオ/動画設定]の[CF/USB保存](または[SD/USB保存])、[FTP保存]、[イベントレコーダ]機能は動作しません。
画像ユニット機能
画像ユニット表示器は表示されません。
画像センサー表示器は映像が表示されません。
SRAMバックアップ
アラーム履歴、サンプリング、レシピ(ファイリング)、内部デバイスバックアップ、操作ログなど、バックアップメモリ(SRAM)にデータを保存する機能はシミュレーションを終了するとデータがすべて消去されます。
輝度設定、コントラスト設定
輝度、コントラスト調整バーは表示できません。
反転表示
モノクロ機種で[反転表示]が設定されている場合でも、シミュレーションの表示は反転しません。
スタンバイモード
スタンバイモード設定は動作しません。
変数保持機能
[シンボル変数編集]でシンボルを保持すると設定しても、シミュレーション終了後にはデータが消去されます。
バックライト切れ検出機能
バックライト切れ検出機能は動作しません。
RPA機能
RPAウィンドウ表示器は表示されません。
バックライト切替
バックライト2色切替設定、3色切り替え、またはシステム変数"#H_BackLightColor"を使った切り替えなど、バックライトの表示を切り替える機能は動作しません。
モニタ機能
アドレスモニタ、ロジックモニタ、デバイスモニタ、ラダーモニタ機能は動作しません。
クロスカーソル表示機能
クロスカーソル表示機能は動作しません。
WinGP
デバイスアクセスAPI、ハンドリングAPIは動作しません。またエラーメッセージの保存はできません。
キーボードのファンクションキーに割り付けたスイッチ機能は動作しません。IPC上でシミュレーションを実施し、IPCのファンクションキーを押した場合も動作しません。
特殊スイッチ
操作ロック、接続機器データ転送
ロジック機能
ロジック、スキャンタイム、#L-Clock100ms、#L-Clock1sec、#L-C1ock1min、タイマ命令、PID命令、定数制度は実際の動作と異なる場合があります。
ウォッチドッグタイマ、ロジックモニタ、アドレスモニタは動作しません。
命令の演算制度が表示器と異なる場合があります。(実数を扱う命令、SCL命令、AVG命令など)
オンラインモニタ
オンラインモニタは動作しません。
転送
転送はできません。
ハンディタイプGPのファンクションキー機能
オペレーションスイッチは、通常のファンクションキーとしてしか動作しません。
複数のファンクションキーを同時に押しても動作しません。
起動画面の表示
シミュレーションを開始すると、起動画面ではなく初期画面が表示されます。
画面キャプチャ/ビデオキャプチャ
キャプチャデータの保存先として[FTPサーバ]を選択している場合、キャプチャ機能は動作しません。
[FTPサーバ]以外を選択している場合、キャプチャデータは[GP-Pro EX Simulation]の[ユーティリティ]-[画面の保存]を行ったときと同じフォルダに保存されます。
保存先として[USBストレージ]を選択していても、CFカード(またはSDカード)のフォルダに保存されますのでご注意ください。
33.6.1 GP-Pro EX
Simulationの設定ガイド
FTP機能
特殊データ表示器[ファイルマネージャ]でのFTPへのファイルコピーなど、FTPを使用する機能は動作しません。
タグの整合性チェック
接続機器のタグをインポートしたプロジェクトファイルの場合、タグの整合性チェックは動作しません。
2点押し
次の表示器では[2点押し]を選択した場合でも、シミュレーションは[1点押し][スライド無し]設定時と同じ動作になります。
P-CAP方式の表示器
マトリックスタッチパネル方式の表示器