Siemens AGをお使いの場合は、システム変数を使用して表示器のプロジェクトファイルにインポートしているタグと接続機器のタグが同じかどうかを確認できます。
タグの整合性チェックは表示器の運転中に実行できます。
チェック結果はCSV形式のファイルに保存されます。
共通設定や部品などで同じタグを使っている場合は一度だけチェックされます。
配列/構造体要素の一部を使っている場合でも配列/構造体全体がチェックされます。
ただし、String型の配列では配列要素ごとにチェックされます。
データ表示器で[ベースアドレス]と[オフセット値指定アドレス]にタグを設定した場合、[ベースアドレス]に設定したタグのみチェックされます。
整合性チェックの操作手順
次の手順で整合性チェックを実行します。システム変数の詳細は以下を参照してください。
#H_TagConsistencyTrigger、#H_TagConsistencyCheckCancel
A.2.2.1 ビット型
- #Hシステム変数
#H_TagConsistencyConfig、#H_TagConsistencyStatus
A.2.2.2 ワード型
- #Hシステム変数
#H_TagConsistencyConfigで整合性チェックの対象やチェック結果の保存先を設定します。
以下のように設定してください。
ビット |
設定値 |
設定内容 |
0 |
1 |
チェック結果の保存先 : USBストレージ |
4 |
1 |
同じファイル名のチェック結果があった場合の設定 : 上書きしない |
8~9 |
00 |
チェック結果を保存した日付のフォーマット : yy/mm/dd |
16~17 |
00 |
整合性チェックの対象 : プロジェクトファイルにインポートされているすべてのタグ |
24~27 |
0001 |
チェック結果に使用する言語 : 日本語 |
上記以外 |
0 |
予約 |
#H_TagConsistencyTriggerをONにします。整合性チェックが開始されます。
整合性チェックが完了すると、#H_TagConsistencyStatusのビット1がONになります。チェック結果を確認し、#H_TagConsistencyTriggerをOFFにしてください。
整合性チェックを途中で中止するには、#H_TagConsistencyCheckCancelをONにします。
チェック結果の保存中に整合性チェックを中止した場合、途中までのチェック結果が出力されます。
チェック結果の保存
タグの整合性チェックを実行すると、システム変数#H_TagConsistencyConfigのビット0で指定した保存先に[CONSISTENCY]フォルダが作成され、次のようなフォルダ構成でチェック結果が出力されます。
名称 |
種別 |
内容 |
日付 |
フォルダ |
整合性チェックの実行日ごとにフォルダが作成されます。フォルダ名は#H_TagConsistencyConfigのビット8~9で設定した日付のフォーマットになります。 |
シリーズ名 |
フォルダ |
チェックを行った接続機器のシリーズ名のフォルダが作成されます。 |
機器名 |
ファイル |
チェックを行った接続機器名でチェック結果のファイルが作成されます。 |
フォルダ名やファイル名に使用できない文字や変換できない文字はアンダーバー( _ )に変換されます。変換された結果、同じファイル名になった場合は、ファイル名の末尾に「~*」(*は数値)がつけられます。
フォルダ名やファイル名に使用できない文字 \/:?*”<>|
GP-Pro EXの機器名(Unicode)からチェック結果の出力言語(#H_TagConsistencyConfigのビット24~27)で設定した言語へ変換ができなかった文字
システムの言語と異なる言語を使用している場合、ファイル名が指定した文字にならない可能性があります。
シリーズ名は英語表記のみです。
チェック結果のフォーマット
タグの整合性チェックを実行すると、チェック結果がCSV形式のファイルで出力されます。以下はMicrosoft Excelで開いた場合を例としています。
ヘッダ情報
Date : 保存した日付(#H_TagConsistencyConfigのビット8~9で設定した日付のフォーマットにしたがって保存されます。)
Time : 保存した時刻
Series : 整合性チェックを行ったシリーズ名
Plc : 整合性チェックを行った機器名
データ部
No. : エラーの発生番号
Error code : 発生したエラーのコード
Tag name : エラーが発生したタグ名
Error message : 発生したエラーのメッセージ
エラーコードとエラーメッセージの詳細は「表示器で表示されるエラー」を参照してください。
T.7.1 表示器共通
接続機器特有のエラーコードとエラーメッセージについてはGP-Pro EX機器接続マニュアルの「エラーメッセージ」を参照してください。
エラーは1000件まで出力されます。1000件を超えるとNo.1001に「エラーが1000件を超えました」と記載されます。また整合性チェックのステータス(#H_TagConsistencyStatus)のビット17がONになります。
タグ名はUnicodeで整合性チェックを実行した後にチェック結果の出力言語(#H_TagConsistencyConfigのビット24~27)に変換されます。変換できなかった文字はアンダーバー( _ )に変換されます。
GP-Pro EX上で表示する言語が日本語の場合、エラーメッセージは日本語で表示されます。そのため、ビット24~27で日本語以外を設定するとエラーメッセージが正しく表示されません。ビット24~27の言語を日本語に設定してください。
GP-Pro EX上で表示する言語が日本語以外の場合、エラーメッセージは英語で表示されます。そのため、ビット24~27の設定にかかわらず、エラーメッセージは英語で表示されます。